小学を読む

小学(敬身第三)
『門を出て外部の人と交わるには、大切な賓客に会うときのような敬をもち、人民を使うには大事な祭祀につかえまつるときのように気をつける。自分にされたくないことは、人にもそれを行わないようにするのが大切なことである。』

脇屋所感
外部の人と接するときの心構えを教えられています。

身近な人々と交際するときは、自分にとって最も大切な人との接待のように慎んで敬意を表わさねばならない。

さらに、多くの人々との交わりには公の事を取り扱うように気をつけることである。 また、人とつき合う中で、自分が人からされたくない行為は、人にしてはならない。このことは大切なことである。と教えられた文面です。

※注釈: 敬をもち
敬とは物を大切にすることであって、威儀を正したりすることではない。相手に対して細心の注意をはらいながら失礼なことがないかと心がけることを敬というのである。
    
『居処恭しく、事を執りて敬し、人の與に忠なるは、夷狄に之くと雖も、棄つ可からず。』
(きょしょうやうやしく、ことをとりてけいし、ひとのためにちゅうなるは、いてきにゆくといえども、すつべからず。)読み方

※注釈:
居処恭しく=いつも楽しく住んでいる所での生活は礼儀正しく丁重でなければならない
事を執り=何ごとか実務を行うこと
人のために忠=人と交わるときは真心をもって尽くし行動する
夷狄にゆく=知らない未開の土地に行く
棄つ可からず=すてないで守らねばならない 

どこで生活するにしても、恭・敬・忠の三つの精神を忘れてはならないと指摘しています。いつも生活している近隣の人々に対しては、礼儀を欠かないようにう恭しく交際することである。
  
何ごとでも、計画をして行動をするときは、細心の注意をはらって相手に迷惑が及ばないように謹みの心(敬)をもっていなければならない。
 
また、人と接するときは、どんな場合であっても、言行に嘘偽りのないようにし、真心(忠)をもって接しなければならない。
 
このように人としての毎日の生活での心構えを、恭・敬・忠の三つに要約して教えられています。

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