六中観(りくちゅうかん)
一、忙中閑あり
一、苦中楽あり
一、死中活あり
一、壺中天あり
一、意中人あり
一、腹中書あり
※脇屋解説(今回はこの解説をします)
一、苦中楽あり(くちゅうらくあり)
「苦労する中に、すでに楽が存在している」という意味であります。言いかえると苦労と楽しみというものは、別々のものではないということです。
花に例えると『種』の中には花が咲くという結果が具わっているから種を蒔きます。
春に種を蒔き、または苗などを植えて、花を咲かせたり秋には実を収穫したりするのは、種や苗に花が咲き、果実がなるという結果が分っているから努力をいたします。でも、時には失敗したり、大自然の風雨によって破壊されたりする場合もあります・・・
これと同じことで『苦』という種の中には「楽」または「幸せ」という花が咲く要素を具えていることを知っていなければいけない。と言うことを教えたのが「苦中に楽あり」ということです。
従って、物事を起こしたからには、花が咲き実が成るまで、我慢して努力しなければいけない。もし、時期が来たのに花が咲かない、実が成らないということがあれば、それは、土が悪かったのか、肥料のせいか、種に対する土などの環境が整っていないのか、手入れが悪いのか、等々を検討して花が咲き果実ができるように改善工夫が必要となります。
このように、事業も人生も全く同じことでありますから、物事は達成するまで諦めてはなりません。