乳がん治療のエキスパートである乳腺外科医の中村清吾先生が、6月9日のNHKのプロフェッショナルの番組の出演されていた。世界的にもこの専門では権威のある先生のようであった。私も始めてテレビでお会いしたのである。『向き合うのは女性の人生』と言っておられたことがとても印象的であった。診察をしているのは一女性ではない、その人の人生と向き合っているのだ・・・という。だから、診察をするときは、『患者さん側に立って、一歩踏み込んで考える』と言っておられた。そして『患者さんの話をしっかり聴くことである』という。さらに『医者は謙虚でなければならない』とも言っておられた。
私達が人生を歩むのには、実行しなければならない言葉ばかりである。人と人が向き合うのは、単に目の前の目的だけの達成ではないようである。その奥には相手には見えない尊い思いがなければ真のエキスパートではないと思えた。如何なる業種であっても、また如何なる人と付き合うにしても、相手を思いやる精神がいかに大切かを中村先生は語っておられたと思う。