『成功は時流を読む実力が必要』
人生も事業も「努力しておれば何とかなる」というものではない。仏法の教えに「教・機・時・国・教法流布の前後」という教えがありますが、この教えを今の社会的に照らして考えてみましょう。
物事を社会の中に広くゆきわたらせるには、それなりの条件が整わないと、成長とか成功はないということをこの教えの中で学ぶことができます。
その条件とは、先ず「教」すなわち法律、規律、教育システム、製造方法など、その他宇宙に存在するあらゆる創造原理のことであります。
次の「機」は時代のことであり「21世紀にはー」とうことです。具体的にいえば、その時代の風俗などの衣また衣・食・住など、時代に相応した文化文明の伸展とともに変化し続ける環境のことであります。
第三番目の「時」は時期のことで、四季のように春に種を蒔けば秋には必ず収穫ができるといったように、物ごとが間違いなく成り立たせるには、それぞれに適合している「行動タイミング」の「時」が大事になります。
国というのは、「場所」のことをいいます。世界各国の文明文化が違い、また、国々によって人々の思考や行動も違います。このように、日本の中であっても北と南の「場所」では、生活様式や言葉にもかなりの違いがあります。また都道府県でもその「場所」によって物事の決まりをが異なっています。
この四つは「創造システムの構築」「環境の変化分析」「行動タイミングの把握」「実行場所の正確性」と言い変えることができます。五つ目に「教法流布の前後」と締め括られているのは、事を起こすときは物事の前後をよく観察せよと戒められている言葉です。
だから物事を進めるときは、必ず、昨日・今日・明日と、今日を起点とし、その前後に間違いないか、よく確認することが大事です。創造・環境・行動・場所のそれぞれについても、三回以上は見直してみることも大事なことです。
世の中の人々が、成功しようと思って失敗するのは、教・機・時・国・教法流布の前後、この五原則を無視しているからに外ありません。