商いの道

商いの道は、金銀を以って物を買いとり、利倍をかけて売ることのみをいうにあらず。

天下の財物を通じ、国家の用を達するを、真の商人というなり。

末代の町人、手黒を以って人の目をくらまし、すめ買い(買占め)しめ売り(売り惜しみ)の類、これみな天下の毒蛇なり。

もし幸いありて富を得たりというとも、浮める夢のごとくにて、久しかるべからず。

謀計は眼前の利潤たりといえども、必ず神明の罰あらん。

(町人曩より)

 

利益は分け合えない

2009年5月19日
「苦労は分け合えても、利益は分け合えない」と昔から言われ、戒められています。何故かといえば、欲望は人それぞれに違うところに問題があります。それは、二人で事業を起こしたとします。苦労段階では目的が一つで…

適量あり

2009年5月19日
ものごとには適量があります。言葉にも、沈黙よりも、しゃべる弊害のほうが多いように思います。いかがですか、そうは思いませんか、黙っておればよかったのに、一言多かったために、起らなかったようなトラブルが起…

カネは出たがる

2009年5月19日
「金は通用して強く働くが故に出たがるものなり。用心して出さぬがよし。人も強く働くときは、少し休息せねば堪られぬものなり。金も折には休ませて遣うがよし。無理に遣えば病気づくものなり。よくよく念を入れて考…

御座候

2009年5月19日
百貨店に行くと、私は、素通りできない売場がある。「御座候」という饅頭である。子供の頃には「太鼓饅頭」という饅頭であるが、この饅頭には「憎い思い出」がある。というのは、小僧の時代に、兄弟子の使いでよく買…

金儲け

2009年5月19日
金儲けほど仕悪しきことはなく、損ほど仕易きことはなし、併し大損は大抵の苦労ではなし人間は賢きやうにて、至って愚かなるところあり。僅の日合に迷ひて、大分の元金取られ、僅の利を取らんとて代物を持運び、骨折…

倹約とケチ

2009年5月19日
倹約と吝嗇とは、心入り二筋に分かれたり、わきまえ知るべきなり。先ず倹約とは、身に美服を飾らず、口に旨食を好まず、身を勤め、家を治め人に不実をせず世間の義理を欠かぬをいうなり。吝嗇とは、わが身のために金…

運に乗ずる

2009年5月19日
小富は勤めにあり、大富は天にあるといえり、勤めさえなさば、富ざれども貧窮の患はあるまじ、大いに富を得ることは、運に乗じ時を得ざれば成りがたし、人間一生の内に、この立身出世の運に乗ずること必ずあり、この…

平等

2009年5月19日
(高島屋初代飯田新七:訓) 『顧客の待遇を平等にし、いやしくも貧富貴賎に依りて差などを附すべからず』 ※お客様と接するときは、平等にして決して差別があってはならない、ということを戒めています。…

美味しい最中

2009年5月18日
「体調が悪かったんですねーちっとも知りませんでした」と村西さんと辻さんが訪れていただいた。村西さんも昨年手術をされて、どうだったのかな…と気にしていたので、元気な顔を見て「よかった」と嬉しく思った。辻…
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